全世界の男性が人生で一度は感じるであろう共通する悩み、それは「薄毛」です。
特に若いうちのハゲや薄毛なんかは「触れてはいけない話題」として扱われることも多いほど、マイナスイメージが付随する言葉ですね。
実際、薄毛はその外見的な特徴から、自他共に気になってしまう特徴です。
顔の大部分を構成するのが髪であり、もともと髪は人目につきやすいものですが、薄毛により「本来あるものがない」という違和感はその印象に大きな影響を与えます。
今まで数ある研究では、「男性の多くが薄毛を良くないものと認識し、若さの低下や、異性からの評価の悪化につながるもの」として懸念しています。
また、女性の側からも、交際相手として薄毛の男性は避ける傾向があります。このように、男性の薄毛に対する印象は男性自身からも異性からも決して良いものとは言えないようですね。
さて、今回はそんな薄毛が他社にどのような印象を与えるのかを2018年に出された実験論文をまとめながらお伝えしたいと思います。
実験の目的
タイトルにもある通りですが、この論文では日本人男性の薄毛が第一印象にどのように影響を与えるかについて明らかにすることを目的としています。
重要な点は、「日本人男性の」という部分です。
実は、海外では既に似たような実験はいくつも行われています。
その結果、簡単にまとめるとこのようなことがわかっています。

歳をとるほど、第一印象には「性的魅力の低下」「支配性の低下」「社会的パワーの増大」しているように見られる傾向があります。
それでは、何を基準に「歳をとっている」と判断されるのでしょうか?
それは…薄毛です。
なので、薄毛であるだけで老けて見え、老けて見えると「性的魅力の低下」等更なるネガティブな第一印象に繋がるという事です。
一方で、歳をとっているほど社会的地位が高いことは世界共通なのか、「社会的パワーの増大」の評価は高いですね。
しかし、これらの実験はあまりアジア人では行われていません。
日本人含むアジア人は顔が幼く見える傾向にあり、同様に薄毛でも海外と同じような第一印象を与えるのかどうかは不明です。
そこで、今回の実験では日本人男性を対象にしたという訳です。
実験方法
実験対象 | 日本に居住する20歳から59歳の男性79、女性87名の計166名 |
実験内容 | 成人男性(撮影日42歳)の写真を ・【タイプI】薄毛でない状態 ・【タイプIII】 薄毛が進行した状態 ・【タイプV】 さらに薄毛が進行した状態 ・【タイプN】 スキンヘッド になるように写真を加工し、それぞれの写真を評価してもらう。 |
評価方法 | 【親しみやすいか】【真面目に見えるか】【社交的に見えるか】【知的に見えるか】【若く見えるか】【自信がありそうに見えるか】【魅力的か】【セクシーか】【男性的か】【社会的地位が高そうか】 以上10項目を1~7で評価。4は「どちらでもない」とし、得点が高いほど当てはまる。 |
調査時期 | 2015年11月にインターネットで調査 |
結果

詳しくは省きますが、回答者の性別や年齢を含め分析を進めたところ、【親しみやすい】【真面目な】【知的な】【若い】【社会的地位が高い】の5項目が有効な結果が出たと言えます。
- 【親しみやすい】– かなり薄毛が進行した状態が一番親しみやすく感じられている
- 【真面目な】-かなり薄毛が進行した状態が一番知的に見える
- 【知的な】– 通常の薄毛が進行した状態では知的に見られにくい
- 【若い】– 薄毛でない状態が一番若く見られる
- 【社会的地位が高い】– スキンヘッドが一番社会的地位があるように見える
考察
薄毛でない状態が一番若く見られるということで、日本でも「薄毛=歳をとっている」というような見方がされていることがわかります。
また面白いことに、薄毛が進行した状態ほど真面目に見えるそうです。
薄毛が進行し始めた状態では知的には見えませんが、薄毛がさらに進行すると、髪がふさふさの状態と同じくらい知的に見えるそうです!

ハゲが進行すると一周回ってポジティブな印象が生まれるんですね…
スキンヘッドの思わぬ魅力
また、髪が何もないスキンヘッドだと社会的地位が高く見えます。
全体としては、薄毛が進行していると必ずしも全ての場面でネガティブな印象を持たれるわけではなく、場合によってはいい印象を与えることができるようです。
また、スキンヘッドは実際に本人が薄毛なのかどうか分かりませんが、第一印象に社旗的に成熟した人であるとの印象や、比較的ポジティブな印象を与えることがわかりました。
スキンヘッドも髪型の一つとして受け入れられ始めている今の時代、薄毛に悩む人はいっそのことスキンヘッドにするというのも一つの手ですね。
男女の薄毛に対する印象
また、薄毛に対する印象に男女での差はありませんでした。つまり、薄毛に対する印象の変化には、男女という性別の垣根を超えた共通の理解があるのです。
ただし、懸念点がいくつかあり、まず性的魅力の評価項目については今回は差があまり出ていませんが、アンケートでは異性交際を前提とていなかったために影響が出なかったのではないかという推測があります。
写真のモデルとなった42歳の男性を、もし別の人で行えば結果がさらに変わった可能性があります。可能であれば複数人のモデルで比較する良かったのではないでしょうか?
まとめ
10項目どれも薄毛であると高得点はなかなか出ませんでしたね。
「男性的」の項目は唯一平均が5を超えていましたが…。
しかし、全体的に見ると、「タイプIII=ハゲが少し進行した段階」の評価があまり良くないのが驚きです。
ハゲるならいっそ隠しようがないくらいハゲたほうが返って印象が良くなるのでしょうか?きっと、ハゲ始めたばかりの段階が一番惨めに見えてしまうのかも知れませんね…
さらに勇気は要りますがスキンヘッドの印象も良く、最後の手段として髪を全部消してしまうのも選択肢の一つとして非常に有効だと思います。
私も現在内服薬でAGA治療中ですが、内服薬で髪が生えたとしても薬の飲み続ける生活をずっと続けるつもりは無いので、きっと50代になる頃にはスキンヘッドにしてます。おそらく…
今回の記事で、「やっぱ薄毛の評価は低いな…」とか、「スキンヘッドにしててよかった!」とか色々思う人はいると思いますが、心理的な薄毛への評価がわかった今、自分の魅力を上げるために何ができるのか考える機会になって頂けたなら幸いです。
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