まずはじめに、ネットでは髪を染めてもハゲる、ハゲないとかなり意見が分かれていますが、結論から言えば髪を染めるとハゲるわけではなく、髪にダメージを与えます。
そして、このダメージの蓄積が髪の毛の脱毛や、脆く切れやすい髪の毛に繋がってしまうのです。

髪を染めたらすぐハゲる訳ではないですが、「髪を染めてもハゲないよ」というのは正しくないですね。
実際、髪を染めることによって、髪の成長が阻害されてしまうと言うことはありません。しかし、染色処理を行うと、髪に少なからずダメージを与えることにより、脱毛を引き起こす可能性があります。
今回は髪染めが髪のダメージを与える理由について説明していきます。
髪染めで薄毛につながる要因

たとえ髪を染めても、頭皮の下にある髪の毛にはなんの影響もありません。染色剤は頭皮の下までは影響しないので、髪の成長を阻害したり、頭皮の下に何か悪影響を及ぼすことはないのです。
しかし、髪を染めることにより、ある2つの理由で髪の毛が脆くなったり、切れやすくなったりして結果的に薄毛につながる可能性があります。
薬剤に含まれる過酸化水素
髪の毛の脱色に使われる薬品としてほぼ全てに使われているのが「過酸化水素」です。
髪の毛の色素であるメラニンと反応し、メラニンを酸化させて粒子を小さくする事で、メラニンの黒色を無色にします。その結果、髪の毛の色が明るくなるのです。

ちなみに、タコやカメレオンが体の色を変えられるのは、同じように色の付いた粒子を小さくしたり、また大きく戻したりしているためです。
ただし、過酸化水素は髪染めで引き起こされる脱毛の1番の原因とも言われています。
大量の酸化物を含む薬剤を使用することにより、過酸化水素によって毛幹からメラニン色素を除去する際に髪を構成するタンパク質骨格にダメージを与えてしまうのです。
髪を染めた後に「髪の毛が短くなってるかも…」と感じる人は、髪の毛の末端が脱色によって傷んで切れてしまっている場合があります。髪の毛の末端は、最も古く、最もメラニンが蓄積している場所です。脱色した際に、この部分が風化して脆く切れやすくなってしまうのです。
薬剤に含まれるアンモニア
過酸化水素と合わせて、脱色用の薬剤によく入っているのが「アンモニア」です。
私たちの髪の毛のハリやコシの源となっているのは、髪の毛を覆う骨格であるキューティクルのおかげです。このキューティクルは、-S-S-結合という結合で、髪の毛の芯(コルテックス)に結合しています。
この-S-S-結合は、アンモニアのようなアルカリ性物質によって簡単に切断されてしまいます。この結合を切断しておくと、骨格であるキューティクルが浮き上がり、色素であるメラニンが取れやすくなるのです。
シャンプーでも同じで、アルカリ性の洗浄液でシャンプーをすると、キューティクルが分離されてしまいます。だから、シャンプー後に酸性のリンスを使って、髪の毛を中性に戻す必要があるのです。
一度結合がアンモニアによって切断されても、酢酸や塩酸などの酸により再生させることができます。
薬剤の頭皮への付着
染色や脱色に使う薬剤が頭皮に残っている状態だと、頭皮の肌荒れや痒みなど、頭皮トラブルの原因になります。
なので、薬剤を使う際にはなるべく頭皮にべったりつけずに、髪の根元からつけるようにして下さい。また、薬剤を使った後はしっかりと髪を洗い、頭皮の汚れを落としましょう!
髪染めと薄毛の関係
髪染めによる薄毛の要因となることを説明しましたが、決して髪染めをするなと言っているわけではありません。
髪を染めることは、誰でも気軽にイメージチェンジができる方法としてとても有用です。しかし、短期間に何度も髪染めしたり、適当な手順で脱色して髪を痛めたり、頭皮に薬剤が残ったままにしておくと大変なことになります…!
これを防ぐために、髪染めはなるべく美容室で店員さんに丁寧に行ってもらいましょう。また、短期間での連続の髪染めはやめましょう!
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